執筆ロボットが生まれたら

この前ラジオドラマを聞いていた時に、ふと思いだしたことがあります。今のように録音したものを流していなかった時代、ドラマの途中の効果音はすべて、その場で作られていたそうなのです。波の音ならば、ざるに小豆を入れて、ざあ、と聞こえるように振っていたのだとか、音を作る専門の人がいた、とか。なにせ昔のことで記憶も曖昧だけれども、まさに職人技と言える技術に、驚いたことだけは覚えています。
ただ、本当の波の音を録音してきて、使える今は、必要のないポジションなのですよね。マンパワーが、機械にとって変わられていく……便利ですが、ちょっとさみしくもあります。しかしこれが時代の変化でもあるのでしょう。もしかしたらいつかは、執筆ロボットなんて物が生まれるかもしれません。
ストーリーから考えられるのであれば、きっとプロット通り、スケジュール通りに作品を仕上げられるロボットは、人間より有能そうですね。でもこれじゃ、工場での大量生産と変わらないかしら。決まったフレーズを上手く並べて文章を作る機械。どうでしょう、やっぱりちょっと、ピンとこないかな。人間が想像できる物は、いつかは世に出るといいますが、これはまだ、二次元の中の話だけで十分です。