十人十色のスケジュール帳

読書が好きな友達は文字に慣れているからか、スケジュール帳にこだわりを持っている人が多いです。1日1ページ使うタイプのものに、予定も日記も全部書きこむ子や、見開き二週間のタイプに、予定と実際の行動を書いている子、ほかには自分でスタンプやシールを使って手作りしている友人もいます。見せてもらうと、十人十色で面白いですよ。
中でも一番目を引いたのが、欲しい本の発売日を付箋に書いて、貼りつけていた手帳でした。ちゃんと買ったら付箋をはがすらしいのですが、マンスリーなのに本の予定一色って、どういうことなのと笑ってしまいましたよ。でも、それほど楽しみにしているという気持ちはよくわかります。私もかつては一覧にして、メモを持っていましたからね。今は卓上カレンダーに書きこんで、毎日眺めてウキウキしています。
電子書籍が普及して、クリックひとつで作品が買える時代になっても、そうしない人もいるという当たり前のことが、とても嬉しく感じました。もちろんどちらがいいということはないのだけれど、昔からあるものが肯定されているようで、それが良かったのかもしれません。私も彼女を真似て、スケジュール帳いっぱいに楽しい予定を書きこんでみようかしら。

図鑑に詰まった皆の思い

友達が、知りあいの子供さんの小学校入学祝いに、学習図鑑のセットを贈ったそうです。今はインターネットで何でも調べられる時代ですが、こういった本がずらっと並んでいると、興奮してしまいますよね。自分の幼少時代を思い出しました。けして安くはないだろうに、いろいろと揃えてくれた両親には感謝です。
ただその図鑑は、今はもう私の家にはありません。なにせ小さなころに愛読していたものなので、成長するにつれ、内容が物足りなくなってしまったのです。結果、親戚の小さな子に、おさがりとしてもらってもらいました。私はもう学校の図書館を自由に使える年齢になり、親に図鑑を買ってもらうことはなかったのだけれど、本当にあれはいい思い出です。
知り合いの子供さんの胸にも、こうして温かい記憶が残ればいいな。ちなみにその子は赤ちゃんの頃から車が好きなので、乗り物関係の本はたくさん持っています。知りあいは、今の所はそれを全部、倉庫にとってあるのですって。「あげる子がいないし、売ってしまうのも勿体ない気がして」と言っていました。子供だけではなく、親にとってもたくさんの記憶がつまっているのでしょうね。書き手の思いもありますし、本ってすごく、たくさんのものでできているんだなと思います。