一冊と一曲の価値

最近、懐かしいアーティストの曲を聞いています。自室でひとり、目を閉じて、どこか哀愁漂うメロディと歌声に耳を傾けていると、歌詞が映像となって頭の中に浮かび、とても切ない気持ちになるのですよ。ですが、それはけして不幸なことではありません。今はもう遠くなってしまった初恋を思いだすような、手を伸ばしても届かない光を追い求めるような、そんな感じで、希望を見いだし、心がときめきもするからです。
今まで、音楽に夢中になることは、あまりありませんでした。しかし今は、時として、一曲の楽曲は、小説一冊にも匹敵する感動を与えてくれると思っています。どちらのほうが作る手間がかかるのか、それはわかりません。もちろん価値は、人それぞれでもあるでしょう。ただ私は、その両者の中から、自分が感じるものを胸に留めおくだけです。
これまでに見知った感情、そして今後も経験することができないだろう物事。芸術作品は、多くのことを私に教えてくれます。たくさんのアーティストや作家がいる中で、お気に入りの方に出会えるかといえば、最早縁としか言えませんが、私は、ファンの一人として、そのご縁と与えられる感動を、今後も大切にして行きたいと思っています。

幸せ色に染まる本

オンラインショップで注文していた本が届いたときのこと。事前に書影を見ていたのに、封筒を開封した直後「かわいい!」と叫んでしまいました。写真と実際に見るのとは、臨場感が違いますよね。イラストに関わるものということで、全編カラー、写真も満載!しかし読みどころもたっぷりです。これは知識のためももちろんですが、ちょっと落ち込んだときとかに見たら、元気になれるのではないかしら。
このように、読んでいる最中から幸せ一色になれる本というのは、案外少ないと思います。冒険ものだとハラハラしてしまうし、恋愛ものだとドキドキもするでしょう。コメディは大爆笑ですね。もちろんどれも読了後は幸せなのですが、読書中は、幸せというよりは、心が内容色に染まるんです小さな男の子たちがヒーローを真似して武器を振るうのも、女の子たちがプリンセスになりたくてお洒落をするのも、気持ちがわかりますね。
私はもう大人ですが「気持ちがわかるのは、子供っぽいのではなく純粋だから」で、「それだけ夢中になれるのはすばらしいことなんだ」と自分に言い聞かせ、今後も私なりの読書ライフを楽しんでいきたいと思います。さて次は、友人から勧められたサスペンスを読みましょうか。