暴れん坊が天使になるとき

図書館で、絵本の読み聞かせに参加しました。とは言っても、読んでもらう方です。親戚の子がその親と一緒に行く予定だったのですが、お母さんの体調が悪くなり、私がピンチヒッターに選ばれたのでした。
しかし、絵本ってすごいですね。それまでは散々騒ぎ、飛び回っていた三歳児が、ぴたりと大人しくなるのですもの。大きな目で司書さんがめくるページを凝視して、時々私に「あれは何々だよ」「面白いね」などと話しかけてきます。そのときの、いかにも「発見した!」というような嬉しそうな顔ったら、暴れん坊と化しているときばかり見ていた私にとっては、まるで天使のように感じられました。
ただ、後ほど子供を送るついでにお母さんに報告したところ「それは運が良かったね」と笑われました。話の内容が興味ないもののときは、読んでもらっている最中もうろうろしているのですって。そうか、今日のはたらく車や動物が、その子にとってはとても楽しいものだったのですね。もしこれがお姫様のお話だったら、もっと様子が違ったのかしら。とりあえずは、今度我が家に遊びに来るときのために、好きそうな絵本を用意しておこうと思います。そうしたら、暴れん坊にならないものね。