本を模したアイテムに見惚れた日

最近読書好きの友人が、本のような外装のものを集めています。古い書物を模した入れ物に入ったチョコレートや、書棚に並べても違和感のない小物入れ、何枚もページがあるメッセージカードなど、探すといろいろあるのですね。その中で私が一番気に入ったのは、中世にあったような革表紙の本をしているポシェットです。彼女がそれを持って現れたとき、挨拶をするより先に、そのポシェットに見入ってしまいました。
友人も私と同じく一目惚れで、ちょっと高かったけれど、迷わず購入したそうです。そのかばんの中から実物の本を取り出す姿は、面白い以外の何物でもありません。笑ってしまうという意味ではなく、興味深く目を引くということですよ。私も欲しい!と思ったのですが、残念ながら今は売り切れのよう……再販があるのかないのか。似た物を探したほうがいいかしら。
彼女はいつもこうして画期的な物を見せてくれるので、会うのが楽しみです。今度は何を持ってくるだろうと、どきどきします。私もなにか、驚かせることができたらいいのだけれど。ジャンルが被るといけませんから、児童書に出てくるキャラクターのマスコットとか、買ってみようかしら。子供がいる友人は、きっとわかってくれるでしょう。

ブックシェルフに猫が住む

友達のお父さんが、日曜大工でブックシェルフを作ったそうです。苦節三ヶ月、毎週こつ作業を続けたのは、ひとえに「新築の我が家にぴったりの棚が欲しい」という思いからだったのだとか。いろいろな店舗を巡り、インターネットで検索をしたけれど、どうにもぴんとくるものがなかったのだと聞きました。
家は高い買い物で、一生住む場所ですから、可能な限りお気に入りの物を揃えて、快適な場所にしたいという気持ちはよくわかります。それにしても、手作りなんて、すごいですね。友達からは、カフェにおいてもいいような美しいブックシェルフに、雑誌が並んでいる写真が贈られてきました。ただ、その内一区画は、猫で埋まっていましたけれど。
本当にこの子たちは、狭いところが好きですよね。思わず笑ってしまいました。友達に「猫がいるけど?」と返信したら「そこはもうその子の家になってる。お父さんも妥協した」ですって。妥協というあたりが、納得はしていないのかしらと気の毒になってしまいました。しかし数日後、猫の区画に名前がついたプレートが飾られている写真が届き「お父さんが作った」とのコメントに、他人事ながら私も一安心。皆が気に入りのブックシェルフ、今度は生で見に行きたいです。

その瞬間が宝物

美味しい物を食べて言葉を失うことがありますが、素敵な本を読んでも同じ状態になるのだと、初めて知りました。特に変わったところのない家族が話しているだけのシーンなのに、無言でページを閉じて抱きしめてしまうほど、愛おしいと感じたのです。たぶん自分の精神状態も関係していると考えれば、たとえば一週間後に同じものを見ても、ここまでにはならないかもしれません。でも私にとってあの瞬間は、確かに宝物でした。
たった一瞬がその後ずっと記憶に残る、こんな経験は他にもあります。それは親戚の赤ちゃんが生まれたとき、その子が私の指を握ってくれたことです。この紅葉のように小さな手のひらもいずれ大きくなるのだと考えると、なぜか急に胸が熱くなりました。そうです、このように感極まるときは、いつだって突然なのです。
あの子ももう幼稚園に入り、ずいぶんわんぱく小僧に育ちました。そういえば誕生日が近いから、また絵本を選ばなくては。ゲームはいずれ、勧めなくても手にするでしょうから、彼が興味を示すまではと、絵本を送り続けているのですよ。飛行機が好きなので、図鑑にしようかしら。手頃なものがあるといいのだけれど……今度書店に行って、探してみましょう。