読書一年巡り

不意に、私がいわゆる文豪と呼ばれる人達の作品を手に取るのは、夏が多いなあと思いました。各出版社で、夏のなんとかフェア、みたいのをやっているので目について、というパターンですね。平台にずらっと並べられた文庫は、実際は昨年度とあまり違わなかったりするけれど、つい一冊ごとしっかり見てしまいます。
自分がこれまでに縁のなかった漫画を選ぶのは、秋が多い気がします。だんだんと寒くなってくると、布団の中で読書をする機会が増え、それにはさらっと読める漫画が便利だからです。単に布団の誘惑に負けてしまうので、小説を読み切るまで起きているのが難しいという状況もあります。
漫画でも小説でも、長編シリーズに手を出すのはお正月ですね。あの時期は、準備はかなり忙しいけれど、三が日はそうでもありませんから、宴会をしている親戚にちょっと付き合ったら、あとは部屋に引っ込んで読書をするのです。お正月以外の冬の時期は、こたつに入り込むと出るのが嫌になり、外出もおっくうなので、とりあえず天板に積み上げて、なんでも読みます。
こうしてまとめてみると、私は一年中本とともに生活しているなあと実感しました。なんて素晴らしい読書人生!これからも続けていきたいです。

素敵な青空図書館

先日テレビで、外国の公園にある図書館が話題になっていました。大きな芝生のある広い公園の片隅に、屋台みたいなものがあり、そこで本を貸してくれるのです。ただ読むのは園内限定。書籍は持ち帰りはできず、身分証明書と引き換えです。読み終え本を返しに行けば、身分証を返してもらえるということですね。こうしないと、返ってこないことがあるということなのでしょう。
それにしても、青空の下で読書ができるなんて、とても素敵なことだと思います。白い紙面を見ていると太陽の光を反射して、目がちかちかするのがちょっと難点ですが、休憩しながらなら大丈夫でしょう。日差し温かな春、紅葉鮮やかな秋……もちろん、暑い夏に木陰で読むのもいいですし、寒い冬にコーヒーを片手に楽しむのもいいですね。
もしかしたら同じようなシステムが、国内にもあるかもしれませんが、私の住んでいる近くにはないので、真似をしたかったら家から本を持って、公園に赴くほかはありません。そんな時に読む作品は何がいいかしら。すれ違いがじれったいけれど純愛に心ときめく恋愛小説か、それとも次々に敵を退治し旅する冒険物語か、ほのぼの家族のストーリーか。考えるだけでも楽しいですね。