祖母の着物と日記帳

友人が着物の整理をしたそうです。おばあさまから貰い受けたものがたくさんあるんですって。着物は多少体型が違っても着られますからいいですよね。生地や着方の流行などはあるようですが、形などは長く同じですし、時の経過もあまり関係なさそうです。
彼女はそれらを、天気のいい日に部屋に出して、風をとおすのだと言っていました。そのときに、ついでに一緒に預かっている日記帳も、並べるのだとか。すっかり色が変わって、表紙もとれかかったそれは、おばあさまが長く書かれていた物だそうです。とはいっても、中身は読んでいないし、読むつもりもないのだと言っていましたね。おばあちゃんのプライバシーだし、達筆すぎて読めないし、とのこと。たしかに昔の方の文字は、流麗というか、ちょっと崩れていて癖がありますよね。私の祖父母もそんな感じでした。
彼女のおばあさまはだいぶ前に亡くなられていますが、今でも孫娘がこうして、譲り受けたものを大切にしてくれていると知ったら、嬉しいでしょう。ちなみに彼女は、もっと年を取って、毎日落ち着いて家で過ごせるようになったら、着物を着て日常生活をしたいそうです。そのために、今着付け教室に通っているんですよ。